エノクはメトシェラを生んで後、神とともに歩んだ【創世記5:22】
エノクが、65歳になる前のことは何も知られていませんが、メトシェラを生んだ後については、驚くべきことが書かれています。エノクは三百年、神とともに歩んだ後、神に取られたと言うのです。これは、注目に値することです。家族を持つことの重荷がエノクにのしかかったとき、自分にはその力がないことに、彼は気付きました。エノクは自分に科せられた責任があまりに重いと感じたので、神に近づいたのです。
記録に残されているように、エノクが神とともに歩んだのは、メトシェラが生まれた後だけではなく、一人でいるときも、個人的な交わりを保ち続けたのです。神の近くにいない限り、息子を導くことはできないと、固く信じたかのようでした。子供たちが、エノクを進んでいた道から引き離したとも書かれてはいません。この三世紀に渡って、エノクは多くの息子と娘をうみましたが、その間も、神とともに歩き続けていました。親であること自体は、人にとって信仰の歩みの妨げとなってはなりません。むしろ、家族を持つことの責任が、その人の本当の霊的な状態を明らかにするのですから、歩みを続けさせるべきです。この長い旅の終わりにたどりついた時、エノクはいなくなりました。神が取られたからです。
ウォッチマン・ニー、『よろこびあふれる心』
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